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2015/05/29 第32回 "骨格筋ミトコンドリアにおける筋細胞特異的タンパク質;ミオグロビンの役割"(山田達也)

2015/05/28 8:33 に Administrator JSSB が投稿   [ 2015/12/02 8:52 に更新しました ]
皆様、

 5月29日金曜日に開催される第32回JSSBセミナーのお知らせです。今回は、この5月よりホプキンスの瀬崎研究室に着任された山田達也先生に、筋細胞ミオグロビンのミトコンドリアにおける役割について​お話を伺います。骨格筋代謝という非常に普遍的なテーマですので、多くの参加者の方々の研究テーマにも関係してくると思います。ぜひとも皆様の参加をお待ちしております!

5月29日(金)
17:00 開場
17:30 講演開始

 
タイトル
”骨格筋ミトコンドリアにおける筋細胞特異的タンパク質: ミオグロビンの役割”

山田 達也 先生

Johns Hopkins University School of Medicine,  Department of Cell Biology
Sesaki Lab.
 
要旨
骨格筋における運動中のエネルギー需要は安静状態の100倍にまで上昇するため、その需要を満たす特徴的な代謝機構が備わっていると考えられている。その中でもミトコンドリアは酸素分子の還元を介しながら、骨格筋におけるATP再合成の大部分を担っている。筋細胞には酸素結合タンパク質ミオグロビン(Mb)が発現しており細胞質に豊富に存在するものの、その生理学的な重要性は不明であった。本研究では、Mbが細胞質のみではなくミトコンドリアにも局在するという特徴を新たに示し、従来の概念とは異なる視点からMbの役割の一端を明らかにした。まず、ラット骨格筋組織の内因性Mbがミトコンドリアに局在することを明らかにし、そのMbは呼吸鎖複合体4と相互作用することが示された。複合体4は最終的に酸素分子の還元を担う酵素であるため、Mbが呼吸調節機構に関与すると推察し分析を進めた。結果的にMb発現が増加すると複合体4の酵素活性は亢進し、発現を抑制するとその影響は相殺された。また、酵素活性の変化に伴ってミトコンドリアによる酸素消費速度もMbの多寡の影響を受けることが明らかとなった。また、Mbは前駆細胞が終末分化する過程において発現を開始することは知られていたが、何故そのタイミングで発現するのかは不明であった。我々は分化過程においてMbが増加すると酸素消費速度が上昇し、複合体1から4の酵素活性が亢進することを明らかにした。さらに脂質や糖質から呼吸基質を合成する酵素の活性が低下することを示した。これは脂質/糖質の過剰な分解を防ぎながら、効率的な酸素消費を介してATP再合成が可能になったことを意味し、エネルギー代謝効率が亢進したことを示唆している。したがって本研究では骨格筋のエネルギー代謝調節におけるMbの新たな側面を見出し、筋細胞特異的なミトコンドリアの呼吸調節機構の一端を明らかにした。


会場:Woods Basic Science Building 303 (Abel Library)
スポンサー:dojindo様

会場へのアクセス

車の方→N. Wolfe stに路駐可(~$0.5/hr)

1. Preclinical Teaching Building (PCTB、N. WolfeとMonumentの北東角)に入る。
2. フロントでIDをみせてサインアップし、リストバンドもらう。
3. 行き先は303 WBSBと書いてください。
4. Green Cafeを通り過ぎた奥のエレベータで3階へ。
5.  エレベーターを降りてすぐ左の突き当たりが303 WBSB (Abel Library) となります。
*Rangosビル入り口はエレベーター起動に専用バッヂが必要です。

当日の連絡先
443-287-7668 (井上office)
410-419-6500(中村cell)

​中村
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