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2012/06/29 第3回 ”siRNAキャリアとしての機能性高分子材料の設計”(中西政崇)

2012/09/11 6:50 に Administrator JSSB が投稿   [ 2013/01/07 10:52 に Yunke Song さんが更新しました ]
第三回 
2012/06/29

Dr. 中西政崇
Dept of Biomedical Engineering, JHU SOM

細胞への遺伝子導入は生命科学における基幹技術であり、遺伝子治療や再生医療など様々な応用が期待されている。一般的に、細胞への遺伝子導入にはベクターと呼ばれる遺伝子キャリアーが用いられており、ウイルスベクターと非ウイルスベクターとに大別される。

遺伝子導入に使用されてきたウィルスベクターは高い感染能力を有するため、非ウィルスベクターと比較して高い細胞内導入とその発現効率の増強が実現されている。しかしながら、ウィルスの体内動態を制御することは難しく、かつウィルス自体のもつ毒性・抗原性などの観点から現実的ではない。搭載可能な遺伝子のサイズに制限があるなどの製剤としての難点も孕んでいる。ウィルスの直接投与による遺伝子治療の臨床応用への障壁は高い。

ウィルスベクターが持つ問題点を解決するシステムとして、脂質や高分子など様々な材料をベースとした非ウイルスベクターの開発が盛んに行われてきた。正電荷を有する脂質や高分子は遺伝子のリン酸基と静電的相互作用により複合体を形成することで遺伝子を目的の細胞へと送達する。細胞への遺伝子導入には、細胞への取り込み、エンドソームから細胞質への脱出、核への移行、ベクターからの解離と転写因子による認識など多くの過程を経る必要があるため、非ウイルスベクターにはこれらの障壁を乗り越えるための高次な機能性が要求される。発表では、siRNA導入のための遺伝子キャリアーとしての機能性高分子の設計及びのナノ粒子の作製方法と応用について紹介する。
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